妊娠・出産を終えてついに出会えた我が子。
生まれたばかりの赤ちゃんは1日ごとに違う顔を見せてくれますが、しばらくするとその顔にできものができたり出てくる赤ちゃんもいます。
これは「乳児湿疹」と呼ばれる症状で、多くの赤ちゃんに見られる湿疹です。

カサカサだったりブツブツだったり乳児湿疹にも色々ありますが、ママやパパとしてはこの症状が早く治るようになんとかしてあげたいと思いますよね。
乳児湿疹は放っておくべきか病院で診てもらうべきかその辺りも含め、原因や対策をご紹介します。
ポイント
- 赤ちゃんの顔にできるブツブツは乳児湿疹で、その多くは新生児ニキビか乳児脂漏性湿疹。
- 赤ちゃんの肌は皮脂が少ないために肌が乾燥しがち。肌トラブルが起こりやすい
- 病院に行くとほとんどの場合にステロイドを処方される
- 大事なのは正しい洗浄と保湿。毎日のスキンケアが重要
新生児の顔にできたブツブツの正体は乳児湿疹
生まれたての赤ちゃんの顔にできたブツブツは「乳児湿疹」である場合がほとんどです。
乳児湿疹にはどんなものがあるかというと、代表的なのが「新生児ニキビ」か「乳児脂漏性湿疹」の2つです。

新生児ニキビ
赤みのあるプツプツとした出来物で、中心に芯のようなものが見えます。
額や頰などにできて、思春期のニキビのような見た目が特徴です。

生まれてから1〜2週間程度の赤ちゃんにできました。
乳児脂漏性湿疹
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎と乳児湿疹の違いについてはこちら「乳児湿疹とアトピー性皮膚炎の違い」で詳細を解説しておりますのでご覧ください。

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乳児湿疹は病院で診てもらう必要がある?
ちょっとブツブツが出てきたらすぐに病院で診てもらうべきかなど、どのくらい湿疹ができたら病院で診てもらうべきなのかは気になりますよね。
赤ちゃんを産んだ病院に相談してみるのもあり
少し湿疹が見られただけだからわざわざ病院で診てもらうほどではないけどちょっと気になる…という場合は、赤ちゃんを産んだ産院に電話して相談してみるという手もあります。
1ヶ月検診で病院に行く機会があるので、そのタイミングで聞くのもいいです。
乳児湿疹は皮膚科で診てもらった方がいい
赤ちゃんのことは全て小児科で診てもらうというイメージを持ちがちですが、乳児湿疹やアトピーなどの肌トラブルであれば、小児科よりは皮膚科を受診する方がより専門的に診てもらえます。
ただし、受診しようと思う皮膚科で新生児を診てもらえるかどうかを事前に確認した方が良いです。


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乳児湿疹はいつからできる
乳児湿疹ができるタイミングには個人差がありますが、早い赤ちゃんは生後1週間ぐらいでも乳児湿疹ができます。


乳児湿疹ができたらやってはいけないこと
乳児湿疹ができた際にやってしまいがちだけど、やらない方がいいことをご説明します。
沐浴やお風呂でしっかり洗わない
乳児湿疹を避けて洗浄することはオススメしません。
赤ちゃんは新陳代謝が激しく、とてもたくさんの汗をかきますので1日でかなり汚れます。
乾燥肌は毎日しっかり洗浄・スキンケアを行うことで改善していきますし、アトピーの発症を抑えることができます。
洗浄のソープやベビーローションは湿疹にしみて痛いのでは?と思われるかもしれません。


私自身が敏感肌なのですが、赤ちゃん用のローションにピリッとした刺激を感じたことがありました
知らず識らずのうちに赤ちゃんに刺激のある商品を使用したくはないですよね。
あらかじめ下調べをしてからベビーローションなどケア商品を購入することをオススメします。
関連記事>>肌の弱い赤ちゃんにオススメのベビーローション3選
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あれもこれもといろんな商品を試すこと
ケア商品との相性が悪く乳児湿疹が改善しないということもあります。
近所のドラッグストアで購入したベビー用のボディソープは洗浄力が弱く、保湿効果も全くなかったです。
しばらくはそのことに気づかず使用してしまっていました。
また、乳児湿疹ができてからはベビーローションを複数試しましたが、これが乳児湿疹の原因になることもあります。


乳児湿疹の原因は?
大人と違い、赤ちゃんの肌はとても乾燥しがちで、一生のうちでも一番皮脂量が少ない時期と言われています。
皮脂は汗やホコリ、よだれなど有害物質から肌の角質層をカバーしてくれる重要な役割を持っています。
ですが、赤ちゃんはこの皮脂も少なければ角質層も薄いため、肌が乾燥しがちになります。
乾いてしまった肌に空気中の細菌、アレルゲンやヨダレや汗が肌に入り込んでしまうことで、赤くなったりブツブツが出るなど乳児湿疹が引き起こされてしまうのです。


ベビラボママの姪っ子がとても綺麗な肌をしていたので、自分の赤ちゃんの肌が荒れた時には驚き、とても心配になりました。
その時のことはこちらの「【画像あり】アロベビーのミルクローションで乳児湿疹は治る?」でまとめています。
でも、生まれたばかりの赤ちゃんって乾燥しているというよりは、脂っぽいイメージですよね?
生まれてすぐ〜生後2ヶ月の新生児期までは皮脂の分泌が過剰
赤ちゃんはの肌は乾燥しがちですが、生まれてすぐの赤ちゃんの肌は脂っぽいという特徴があります。
これは、ママの子宮にいた時にたくさんホルモンを浴びていたことが影響しており、思春期と同じように皮脂が出るようになっています。
新生児ニキビが出るのもこの時期ですね。
生後2ヶ月までは皮脂が過剰に分泌される時期が続きますが、その後は急激に乾燥肌へと向かいます。
10月、11月、12月など秋生まれの赤ちゃんは特に乾燥しやすい
実は、秋生まれのお子さんが一番アトピーになりやすいんです。
秋から冬にかけて気温が下がることで空気が乾燥し、肌の水分がより奪われるようになります。
赤ちゃんの肌はもともと乾燥しやすいことに加え、秋と冬の乾燥した空気にさらされるため、秋生まれの赤ちゃんは他の季節に生まれた赤ちゃんよりも肌が乾燥しがちになります。


乳児湿疹の原因は母乳?
母乳のせいで乳児湿疹になるとは一概には言えませんが、原因の一つとして考えられています。
母乳を与えている場合、湿疹ができるのは自分の母乳が原因では?と心配になるママもいます。


確かに赤ちゃんの栄養源は母乳ですから、母乳の質が悪ければ赤ちゃんの体調に影響があることは確かです。
その一方で、健康的な和食を中心とした食事を摂っているママの母乳を飲んでいても乳児湿疹になる赤ちゃんもいますし、逆に食事に 何も気を遣わないのに全く乳児湿疹にならない赤ちゃんもいます。
完全ミルクの赤ちゃんでも、乳児湿疹になる場合があるため、母乳が乳児湿疹の原因であるとは一概には言えません。
ですが、あまり脂っこいものや甘いもの、乳製品ばかり食べていると母乳がまずくなります。
良い母乳というのはほんのり甘いのですが、ママの食べているものによってはどろっとして美味しくない母乳ができていしまいます。
赤ちゃんのためにも、食事に気をつかうようにしたいですね。
関連記事 >> 「母乳のせいで乳児湿疹になる?ママの食事に気をつけたほうがいい?」
乳児湿疹を治すには?
赤ちゃんの乳児湿疹を治してあげたいと思うのが親心。効果的に乳児湿疹を治す方法についてご紹介します。
基本は洗浄と保湿
乳児湿疹に効果的なのは正しい洗浄と正しいスキンケアです。
産まれたての赤ちゃんは新陳代謝が活発で、肌が汚れやすい状態です。
最低でも1日1回はお風呂でしっかり洗ってあげる必要があります。
その後は肌の水分を補ってあげるために、スキンケア商品を使用し保湿を行う必要があります。
赤ちゃんの肌はとても薄く、水分を保つことが難しいため、ちょっと多いかも?と思うぐらいに保湿してあげるぐらいがちょうどいいです。
「治す」には薬による治療が必要
洗浄と保湿で丈夫な肌を育てることができますが、直接湿疹自体を治すことはできません。
湿疹がひどくなるとジュクジュクとした見た目になることがあります。
湿疹にかゆみが出た場合は赤ちゃん自身が自分の手で引っ掻いてしまうので余計悪化してしまいます。
乳児湿疹がひどくなったり、乳児湿疹を気にするあまり自身のストレスになってしまうのもよくないので、気になる場合は病院で診てもらうことをオススメします。
乳児湿疹の場合はたいてい原因不明であるため、ステロイド薬を塗って早く治してしまった方がいいということもあります。
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乳児湿疹の予防策
乳児湿疹にならないように予防することも可能です。
赤ちゃんの爪もしっかり切ってあげましょう
赤ちゃんの爪は薄く鋭く、伸びやすいという特徴があります。
この爪で湿疹をひっかくと、さらに症状が悪化してしまうということがよくあります。
肌を守るためにもミトンを使用するという方法もありますが、あまり意味がありません。


爪は新生児用の爪切りハサミなどを使用して切りますが、切りっぱなしでは鋭くなってしまうため、やすりで角を取るようにすると肌をより守ることができます。
ステロイドは勝手に使用をやめない
病院で乳児湿疹を診てもらうと、ほとんどの場合はステロイドを処方されます。
ステロイドというと怖いイメージがあるのですぐに使用をやめてしまう方もいますが、処方されるのはとても弱いステロイドなので、しっかり治るまで使用するようにするべきです。
中途半端に使用をやめると乳児湿疹が再発してしまいますし、改善されないまま再度医師に診てもらうと処方された薬では治らないと判断されてさらに強いランクのステロイドを処方されてしまうことがあります。
処方されたステロイドがあるのであれば、医師の指示に従い正しく使用しましょう。
乳児湿疹になったら心がけること
特に初めての赤ちゃんの乳児湿疹だと、どう対応するべきかわからずに困ってしまうことがあります。そんな時に心がけてほしいことがあります。
乳児湿疹はよくあること、そんなに深刻にならなくても大丈夫
赤ちゃんの肌トラブルはよくあることなので、あまり悲観しすぎないでください。
ジュクジュクに悪化している乳児湿疹をそのままにしておくのは問題がありますが、ちょっとくらいの湿疹であればほとんどの赤ちゃんにできるものなので気にしすぎる必要はありません。
日々のスキンケアを続けていれば大抵の場合落ち着いていきます。
ただ、スキンケア商品の中には刺激があって乳児湿疹が出ている際に使用するには向かないものもあるので、肌の弱い赤ちゃんにも使用できる無添加のベビーローションを選ぶ必要があります。
関連記事>>肌の弱い赤ちゃんにオススメのベビーローション3選
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肌が弱い赤ちゃんの場合はベビーローションも厳選して使用してあげる必要があります。 ベビラボママ管理人であるベビラボママの赤ちゃんは、生まれて数週間でポツポツした乳児湿疹ができてしまいました。 その後、 ...
どういった時に乳児湿疹ができるかよく観察すること
乳児湿疹を改善・予防するためにもどういう時に症状が出ているか観察しておくことが重要です。
部屋の室温が高く汗をかいた時や、よだれやミルクの拭き残しがあった時に症状がよく現れるなど、どういう時に乳児湿疹が出てくるかを観察することで予防ができるようになります。


特に部屋が暑くなってしまった時に乳児湿疹が出てくることが多かったので、汗が影響していることがわかりました。
また、里帰り出産で実家に帰っていた時は何もなかったのに、自宅に戻った時から湿疹が出てきてしまうということもあります。


ママが責任を感じすぎないこと
乳児湿疹はほとんどの赤ちゃんが経験するよくある肌トラブルです。
なので、ママは自分の母乳であったり自分の育て方が悪いからなど、責任を感じすぎないようにしましょう。
まとめ
生まれたばかりの赤ちゃんにできてしまった乳児湿疹に驚き悩むママは多いです。


里帰り出産のために実家にいましたが、実母は育児をしていたのは、はるか昔だから全部忘れてしまったとあまり頼りになりませんでした。笑
カサカサだったりブツブツだったり乳児湿疹にも色々ありますが、焦らず自分を責めすぎず、冷静に向き合っていきましょう。
正しいケアを毎日行っていれば大抵の場合は収束しますので、悩みすぎてストレスをためないようにしてくださいね!
ポイント
- 赤ちゃんの顔にできるブツブツは乳児湿疹で、その多くは新生児ニキビか乳児脂漏性湿疹。
- 赤ちゃんの肌は皮脂が少ないために肌が乾燥しがち。肌トラブルが起こりやすい
- 病院に行くとほとんどの場合にステロイドを処方される
- 大事なのは正しい洗浄と保湿。毎日のスキンケアが重要